情報共有のメリットを徹底解説!役立つツールもあわせてご紹介

さまざまな情報が交錯する企業や組織において、情報共有を怠ってしまうと大きなトラブルに発展することもあります。

「実際に自分自身がわかっているから大丈夫」と他の社員への情報共有を怠り、なんらかのトラブルにつながってしまった経験がある方も少なくないでしょう。

この記事では情報共有の必要性やメリット、半端な情報を共有した場合にもたらすリスクといったことから、情報共有を最適化するツールもいくつかご紹介するので、ぜひ組織の運営に活用してみてください。

情報共有の必要性

情報共有とはその言葉のとおり、自分もしくは会社や組織に属する他の社員が得た情報を会社全体や社内の部署・チームごとに共有し、活用・蓄積することを意味します。

また、しっかりと情報共有を行うことで、それぞれの業務内容や進捗状況を可視化・ノウハウを蓄積し、活用することでさらなる利益を生み出す・業務の属人化を防ぐなどのことが可能になるため、情報共有は多くの会社や組織で重要視されています。

業務の可視化

業務が可視化されることによって、誰が今なんの仕事をしているのか・どこまで進んでいるのかといった業務にかかわる内容を社員全員・チーム全員が把握でき、トラブルが起きた際も柔軟な対応や原因の特定がスムーズに行えます。

また、業務の進みが遅い場合には業務内容を共有し、なぜ思うように進んでいないのかの原因特定ができ、解決するためのアイデアを社員同士で出し合うことも可能です。

業務内容が共有されていない場合は、周りが現在なんの業務を行っていて、どのくらい忙しいのかわからないことから気軽に相談できず、一人で悩んだ結果仕事の効率を悪くする可能性があります。

このように業務が可視化されることで、一人で進める業務でも困ったときは周りと協力しやすくなり、トラブルが起きた際も柔軟な対応や原因の特定がスムーズに行えるので安心です。

ノウハウの蓄積・活用によって利益を生み出す

仕事をするなかで得た知識や経験は自分だけでなく、他の社員にとっても業務を進めるうえでの大きな財産になるため、ノウハウを共有して蓄積・活用することで会社のさらなる利益へとつながります。

業務の内容によって進め方や注意する点が事前に共有されていると、初めてその業務にたずさわる社員でも効率的に作業を進められるうえ、共有されたノウハウを活かして新たなアイデアが思い浮かぶこともあるでしょう。

逆に自ら得たノウハウを周りに共有せずそのままにしておくと、ノウハウを活かせる場面でも最大限のパフォーマンスを発揮できず終わってしまったり、効率の悪い業務の進め方が継続されることになります。

個人で得たノウハウを会社・組織内に共有することで、ノウハウを上手く活用するさまざまなアイデアが浮かぶ可能性もあるため、会社の利益が生まれるだけでなく業務の効率化にもつながるでしょう。

属人化を防ぐ

しっかりと情報共有がなされていないと「属人化」を招きます。

属人化とは、特定の業務内容を担当者しか把握しておらず、その業務を行えるのが担当者のみという状況です。担当者が急な用事や体調不良で休んだ際、もしくは退職した際に業務をスムーズに進められず、仕事の効率が悪くなるでしょう。

普段から業務内容の情報共有をしっかりと行い、誰であっても最適な方法で作業を進められる環境を整えておかなければなりません。仕事の忙しさなどから情報共有がおろそかになることもあるかもしれませんが、作業の効率化をはかり利益を伸ばすためには情報共有が必要不可欠です。

情報共有のメリット

仕事するうえで欠かせない情報共有ですが、情報共有を行うことで得られるメリットがいくつか存在します。主なメリットとしては、

・社員同士のコミュニケーションが活発になる

・業務効率の向上

・トラブルの際にスムーズな対応ができる

・情報の取捨選択が可能

・迅速な意思決定が可能 など

のメリットが挙げられ、どれも会社や組織にとって大きなメリットとなるでしょう。

コミュニケーションが活発になる

さまざまなチャットツールを使って日常的に社員間で連絡をとったり、各々が自発的に情報を発信することで社内のコミュニケーションが活発になり、団結力も向上します。コミュニケーションが活発になることで、社内の雰囲気もよくなり、良好な人間関係構築や社員の積極性向上にもつながるでしょう。

業務効率の向上

仕事をしていくなかで、担当者への通達がもれており取引先とのスケジュールがなかなか合わせられない・必要事項が正確に伝わっておらず納期が遅れてしまうなど、情報共有が行われていなかったがゆえに起こってしまうトラブルは多いです。

しかし、情報共有がしっかり行われていると業務がとどこおることなく、取引先とも円滑に仕事を進められるため、業務の効率化につながります。

また、社内に新しい機器などを導入した際は、詳しい操作方法をあらかじめ共有することでわざわざ一人一人に手間をかけて操作方法を教える必要がなく、その分他の業務にあてられる時間が増えるでしょう。

このようにさまざまな情報を共有すれば業務効率を向上させられるのです。

トラブルにもスムーズな対応

仕事をするうえでトラブルはつきものであり、多くの人がかかわっていれば、なおさらトラブルを避けるのは難しいです。なので、トラブルが起こった際はスムーズに対応する必要がありますが、その際に情報共有が行われていないと一から確認する事項が多く、解決するのにも時間がかかります。

しかし普段から情報共有がしっかり行われていると、誰がどの業務にかかわっているか・進捗状況はどのくらいかなどを瞬時に把握できるため、トラブルに対してスムーズな対応が可能です。トラブルが起こった場合でも状況を素早く把握し、対応することで被害を最小限におさえられるでしょう。

情報の取捨選択が可能

さまざまな情報が行き交う現代には、有益な情報が多く存在する分、無益な情報も多く存在します。我々は数ある情報のなかから有益な情報を見極める必要がありますが、1人ではどの情報が正しいのか判断するのは難しいでしょう。

しかし、社内で情報共有することで、その情報が会社や組織の成長に必要な情報なのか・嘘ではない本当の情報なのかを見極める情報の取捨選択が可能です。一人ではなく多くの人間が情報の信ぴょう性を判断できれば、そのぶん企業の成長にもつながります。

迅速な意思決定が可能

仕事においてスピード感やタイミングはかなり重要であり、日々変化する現代社会でスピード感がないことは大きなハンデとなります。ただ、取引先と契約する際や新たなシステムの導入を考えた際に、意思決定するための判断材料をスムーズに共有することで、決断に至るまでの時間を大幅に短縮でき、他の会社よりも一歩前にでることが可能です。

一人でも多くの人間に情報共有することで、さまざまな考え・アイデアを得られ、何事も迅速に対応できるのは大きなメリットです。

半端な情報がもたらすリスク

情報共有には逆にリスクとなる点もいくつか存在します。

正確ではない半端な情報を共有すると、予定のダブルブッキング・顧客からの信頼を失う・仕事のチャンスを失う・生産が遅れてしまう・作業終了後にやり直しのロスが発生するなど、自分以外の社員もしくは会社全体を巻き込む事態にも発展しかねないので注意が必要です。

予定のダブルブッキング

確定していない自分の予定を他の社員に共有してしまうと、打ち合わせや会議があった際に予定が被ってしまうといった事態をまねく可能性があります。

たとえば、先方との打ち合わせ予定日を仮の日にちで社内に共有していた場合、それを見た他の社員が社内会議を予定が入れられていた日にちとはずらして設定するでしょう。

しかし、自分が入れていた先方との打ち合わせ日はあくまで仮の日にちであることから、先方の都合で打ち合わせ日が変更になり、会議の日にちと被ってしまう場合が無きにしもあらずです。

情報共有は各々の予定を共有できるメリットがありますが、確定していない半端な予定を共有すると周りを巻き込むリスクがあるため注意が必要です。

顧客からの信頼を失う

顧客から問い合わせなどがあった際、問い合わせ内容を担当者へ共有するかと思いますが、共有する際に間違った内容・不確かな内容を共有すると、担当者から顧客へのその後の対応によっては会社自体の信頼を失ってしまう可能性があります。

問い合わせを受けた際に自分のなかで不確かな情報がある場合は、不安なまま担当者に共有するのではなく、再度担当者からも確認してもらうように伝えることでトラブルを避けられるでしょう。

仕事のチャンスを失う

他の企業などから連絡があった際は、正確な情報を共有しないと仕事のチャンスを失うリスクがあります。

これも顧客からの信頼を失うことと同様で、他の企業から契約に関する問い合わせなどがあった際に担当者へ間違った内容を共有してしまうと、話が噛み合わずトラブルの元になるでしょう。

担当者へ伝えた内容が正確ではないことから、場合によっては再度準備が必要になり先方にも時間をとらせてしまうので、仕事のチャンスを失ってしまう可能性があります。

生産が遅延

モノをつくって販売する企業であれば、材料の在庫数で不足があった場合に正確な数を共有しないと生産が遅れて販売機会を失うリスクがあります。

販売機会を失うということは、その分会社の売り上げにも響いてくるので確実な個数を共有しなければなりません。「大まかな数で大丈夫」と、半端な情報を共有してしまうと、会社や他の社員にも迷惑がかかるので気を付けましょう。

やり直しなどのロスが発生する

業務の変更連絡がしっかり共有されてないと作業を終えた後にやり直しが発生し、時間・人・お金の面で無駄が生じる可能性があります。

変更内容が正確な内容で共有されていないと、やり直し作業を行う社員の不満も溜まってしまうため、変更内容は早い段階で正確に伝えることが大切です。

仕事は会社・組織全体で協力して行うものなので、必ず半端な情報ではなく正確な情報を共有するように気を付けましょう。

情報共有を最適化するツール3選

今や多くの会社が情報共有を最適化するツールを使用していますが、ひとことで最適化するツールといってもその種類は多岐にわたります。

Q&Aとメモで簡単に情報が共有できるツールや課金制で必要な機能のみ導入可能なツール、複数のデバイスに対応し連携機能が充実しているツールなど種類はさまざまなので、情報共有するにあたって何を重要視するのかを考え、自分の会社に適した機能をもつツールを選びましょう。

今回ここでは、GROWI.cloud・サイボウズOffice・Chatwork(チャットワーク)の3つをご紹介します。

GROWI.cloud

GROWI.cloudは、強力な編集機能や管理者向けの機能などさまざまな機能を備えたツールです。

主にシステムエンジニアが多い企業におすすめのツールですが、社内の情報共有をはじめそれぞれの職種や用途に適した使い方が可能で、テキスト以外にも図や表が書けるという柔軟性も兼ね備えています。

ただ、機能が多いことからすべてを上手く使いこなすのは難しい場合もあります。ツールを最大限活かすためにも社内での勉強会や、社員に対して積極的なツールの利用をうながす工夫が必要でしょう。

料金プランは次のとおりです。

ベーシック:月額5,500円、1アプリあたりの上限ユーザー数25名

ビジネススタンダード:月額15,000円、1アプリあたりの上限ユーザー数75名

ビジネスプロ:月額42,000円、1アプリあたりの上限ユーザー数無制限

エンタープライズ:月額料金は要問合せ、1アプリあたりの上限ユーザー数無制限

エンタープライズ以外のプランは無料トライアルが可能なので、自社に適していると思った際は一度使用してみることをおすすめします。

サイボウズOffice

サイボウズOfficeは、1997年に初代がリリースされてから現在に至るまで、約5万社が導入しているツールです。

メッセージ機能はもちろんのこと、会議室といった社内施設の予約や各々の日程調整、ワークフローなど、社内の情報共有において必要な機能はすべて揃っています。

国産の老舗サービスということもあり、その安心感と使いやすさが高い利用率を誇っているのでしょう。料金プランは、クラウド版スタンダードコースが1人あたり月額500円・スペシャルコースが1人あたり月額800円となっており、別途で初期費用として年間108,000円が必要になります。

Chatwork(チャットワーク)

Chatwork(チャットワーク)は現在30万社以上が導入しているツールで、個別でメッセージのやり取りができるのはもちろんのこと、オンライン上でビデオ音声通話を活用した会議なども行えます。

また、タスク管理や作成をチャット上で行えるうえ、簡単にタスクを共有でき、Gmailやその他Webサービスとも連携可能という使い勝手のよさが魅力です。

料金プランは、フリープランが無料・パーソナルプランが1人あたり月額400円・ビジネスプランが年間契約の場合1人あたり月額500円、月間契約の場合1人あたり月額600円・エンタープライズプランが年間契約の場合1人あたり月額800円、月間契約の場合1人あたり月額960円となっています。

情報共有を行うことで、社内のコミュニケーションを活発化させる・トラブルが起きた際スムーズに対応できるなどのメリットを得られます。

しかし便利な分半端な情報を共有すると他の社員や会社全体を巻き込むトラブルに発展する可能性があるため、情報共有を行う際は情報に間違いがないか細心の注意を払う必要があります。

まとめ

最近では情報共有を最適化するツールも多く存在するので、業務の効率化などを目的に自社にあったツールを導入してみてはいかかでしょうか。