OSSのクラウドサービスとは?使用するメリットやおすすめのサービスをご紹介!

2024-04-01

OSSのクラウドサービスは、導入のハードルが低く、ソフトウェア導入の費用の削減にもつながります。

この記事では、OSSのクラウドサービスを使うメリットやおすすめのサービスをご紹介します。

OSSとそのメリットとは?

OSSという言葉を聞いたことはあるけれど、具体的にどういうものかわからない人も多いのではないでしょうか。OSSとは何か、そのメリットについて解説します。

OSSとは

オープンソースソフトウェアの略称です。ソースコードを無償で公開しており、コピーやダウンロードをして利用可能で、カスタマイズや再配布が許可されているソフトウェアを指します。

ソースコードはソフトウェアを動作させる設計図のようなもので、プログラミング言語で書かれています。わからないことがあれば、オンライン上で公開されている情報を調べながら自分で解決していきましょう。

公開されているため誰でも自由に使えますが、ライセンス契約があって使い方に制約があることも多く、利用時には契約内容を守ることが必要です。また、信頼できるOSSなのかを見極めることもポイントです。

OSSの具体例としては、プログラミング言語であるJava、PHP、Python、ウェブサーバーのApache、ウェブブラウザのFirefox、コンピューターのOSであるLinux、スマートフォンなどに使えるAndroid OS、コンテンツ管理システムのWordPress、データベース管理システムのPostgreSQLなどが挙げられます。

OSSのメリット

OSSを利用するメリットを5つ挙げてみます。

コストを抑えられる

無料で公開されており、ライセンス購入費用が不要です。有料であったとしても、コストは低めに設定されています。そのため、まず導入時にかかるコストを抑えられます。

さらに導入後のライセンス管理費などの削減も期待できます。OSSをもとにして自社製品やシステムを開発する場合は、開発期間を短縮することも可能です。期間が短縮できると、人件費を含めた開発費の節約にも貢献するでしょう。

開発がスピーディに進む

自社製品やシステムを開発する際、何もない状態から設計や開発を進め、基盤を構築すると時間がかかってしまいます。OSSは一定のレベルまででき上がっているため、微修正や機能追加などを施すだけでシステムをつくることも可能です。

どんなOSSがあるのかを知っていれば、OSSを組み合わせることで実用的なシステムを作れることもあります。

カスタマイズしやすい

OSSは自由に修正・編集できるため、自社に合った利用ができます。国際標準規格にのっとって作成されているものが多く、カスタマイズしやすいという面も持ち合わせています。

必要な部分だけ修正や改良をして、自社製品やシステムに応用できるでしょう。実際、企業が商用利用可能なOSSを基盤として自社製品などを開発するという活動も一般的に行われています。

信頼性が高い

OSSは、信頼性のあるものに仕上がっていることが多いのもメリットです。メジャーなOSSにはコミュニティが形成されており、国や企業にとらわれない優秀な技術者たちが、継続的にそのOSSに関する情報を共有しています。

不具合の情報共有や脆弱性への対策、バグ改修、時代に合わせた機能の追加など、常に更新されているため性能が向上しているのです。

安定性がある

商用ソフトウェアの場合、提供している企業の諸事情でサービス終了やサポート停止といったことが起こりかねません。自社のビジネスが左右される事態に陥る可能性もあるのです。

一方でOSSは、開発元がたとえサービス終了をしても、ソフトウェア自体は生き残ります。そのため、安定性があるといえるのです。

クラウドとそのメリットとは?

ビジネスだけでなく普段の生活においても、クラウドは身近な存在になっています。クラウドとは何か、そのメリットについて解説します。

クラウドとは

クラウドの技術を活用すると、インフラやソフトウェアがなくてもオンライン上でサービスの利用やデータのやり取りができます。

自社が所有するサーバーを使うのではなく、インターネットブラウザを使って該当のサイトにアクセスして、サーバーにインストールされたソフトウェアを借りて利用するイメージです。

暮らしに身近な例として、Googleが提供するGmailやGoogleフォト、Googleカレンダーなどが挙げられます。普段の生活においてもクラウドは身近なサービスとなっているのです。

ビジネスの場面においては、テレビ会議やチャット、スケジュール管理などのコミュニケーションツールや、オンラインストレージや文書管理などのデータ共有、売上管理などの会計ツール、システム開発やサイトマップ作成などのツールといったさまざまな用途でクラウドが活用されています。

クラウドのメリット

クラウド技術を活用することで、具体的にどのようなメリットがあるのか見ていきましょう。

コスト削減に役立つ

導入時に新たなサーバーを設置する必要がなく、周辺機器の購入費用やシステム構築にかかわる初期費用を削減できます。また、サーバーの運用や管理のための人件費なども抑えられるため、維持するためのコストも削減できるのです。

さらに、クラウドサービスの多くは従量課金制を採用しています。使うデータ量や機能に応じて費用が発生するため、必要なぶんだけ使うという利用スタイルが可能です。

タイミングよく利用開始できる

クラウドサービスは素早く運用開始できることから、必要なときにタイミングよく利用開始できることもメリットです。サーバーやパソコンなどの社内環境を整える必要がなく、インストールや複雑な設定なども不要です。

オンライン上からサービスを導入するだけで利用できるため、システムの導入や構築の時間が短縮されます。

セキュリティの安全性

利用者の端末でデータ管理する場合、消去や紛失、流出なども心配ですよね。

クラウドサービスではサービスの提供者が管理するデータセンターでデータを保管しますが、ここは専門家による高度なセキュリティ対策がなされています。

事業者をきちんと選べば、セキュリティのリスクを低減できます。

メンテナンス不要で利用者の負担が減る

クラウドサービスでは、基本的にサービスの提供者が管理やメンテナンス、バックアップ、アップデート作業などをしてくれます。

管理の範囲は事業者やサービスの内容によって変わってきますが、クラウドの運用を事業者に任せられると、利用者の負担を減らせるでしょう。

利用する場所を選ばない

クラウドはインターネットに接続できる環境であればどこでもアクセス可能です。スマートフォンやタブレット、パソコンなどの端末を限定されることなく利用できます。

職場や外出先でも利用できるうえ、離れた場所にいる人との共同作業も簡単です。そのためリモートワークにも適しており、利用する場所を選ばないスタイルは、作業効率のアップも期待できます。また、端末を選ばずに使えるため、端末の破損時にも対応しやすいというメリットもあります。

OSSのクラウドサービスを具体例を挙げてご紹介!

クラウドサービスとしてOSSを提供するという取り組みが行われています。

クラウドサービスのデメリットを、柔軟性の高いOSSで補えるため、OSSやクラウドのメリットを活かしたサービスを利用できるのが特徴です。

OSSのクラウドサービスはライセンス購入にコストがかからず、サポートと運用にかかる費用で利用が可能です。

こちらでは、OSSのクラウドサービスの具体例を2つ挙げてご紹介します。

Mattermost

仕事の効率化を図れるビジネスチャットツールです。社内の情報共有、仕事に関わる情報やツールをまとめるのに役立ちます。SlackやChatworksの代わりとして利用可能なサービスです。

グループチャット、プライベートチャット、リプライ、メンションなどのチームのコミュニケーションに必要な機能が備わっています。また、クラウドだけでなく、オンプレミス型や独自に所有している環境にも構築できるため、データポリシーが高い企業にも向いています。

オープンソースのため、自社仕様のカスタマイズや連携ができる点も特徴です。チームで愛用しているアプリやサービスと連携させられて拡張性も高く、導入企業が使いやすいように設定なども柔軟に変えられます。

Nextcloud

インターネットを経由してファイルの保存や共有をしますが、オープンソースのため自社の管理するサーバーやデータセンターなどのオンプレミス環境に構築が可能なサービスです。

Nextcloudのグループ間での共有だけでなく、取引先などのアカウントを持たない相手ともファイル共有が可能です。サポート費用はストレージ容量やデータ使用量に影響されず、利用者の数での課金となります。

一般的なクラウドストレージでは、サービス提供者のクラウドでデータが保管されるため、明確な保管場所がわかりません。メンテナンスによるサービス停止やサービス終了など、サービス提供者の都合によって大量のデータ移行が必要になるケースもあります。

Nextcloudはクラウドストレージの利便性もありながら、ファイルを自社の管理するストレージに保管することが可能であり、クラウドストレージのデメリットをカバーしてくれるのです。

おすすめのOSSクラウドサービス

最後に、おすすめのOSSクラウドサービスとしてGROWI.cloudをご紹介します。

GROWI.cloudは弊社WESEEKが運営する社内wiki型のナレッジベースです。

特徴

  • Markdown記法をベースに、テキストや図表もどんどん書ける強力な編集機能
  • 検索エンジンにElasticsearchを採用しており、欲しい情報が早く正確に見つかる
  • 料金がユーザー数に左右されない月額固定制なので、コストパフォーマンスが高い
  • LDAP/OAuth/SAML など様々な認証方式に対応しており、セキュリティ性が高い

導入事例

GROWI.cloudは様々な企業で導入いただいています。

料金プラン(税抜)

  • プランベーシック 月額¥5,500 25人×2app 最大50人まで
  • ビジネススタンダード 月額¥15,000 75人×3app 最大225人まで
  • ビジネスプロ 月額¥42,000 6app ユーザー無制限
  • エンタープライズ お問い合わせ

GROWI.cloudの詳細ページ

まとめ

OSSはカスタマイズしやすく、コストを抑えられることや開発がスピーディに行えること、信頼性や安定性があることがメリットです。

クラウドもコスト削減に役立ち、運用開始がスピーディであることに加え、メンテナンスが不要であることや場所を選ばずに利用できることなどがメリットとして挙げられます。

近年はこれらを掛け合わせたOSSのクラウドサービスが提供されています。ライセンスの購入費用がかからず、サポートと運用コストで利用可能であり、クラウドのデメリットをOSSの柔軟性でカバーできるのが特徴です。

OSSのクラウドサービスを導入して、ビジネスの効率化に役立ててみてはいかがでしょうか。