社内情報共有に活用|ビジネスフレームワーク(自社分析)続き
前回は社内情報共有できるビジネスフレームワークとして、以下の記事をご紹介させて頂きました。
前回は自社分析のビジネスフレームワークとして
「PEST分析」「ファイブフォース分析」をご紹介させて頂きましたが、
今回は上記2つのビジネスフレームワークに加えて、「VRIO分析」「SWOT分析」についてご紹介させて頂きます。
VRIO分析
Value 経済価値 | Rareness 希少性 | Imitability 模倣困難性 | Organization 組織 | 今後の対策と方針 | |
人材 | ○ | × | ○ | △ | 多様性、エッジの効いた人材を登用すべきである |
技術開発 | ○ | ○ | × | △ | 他社に真似されない会社独自の製品・サービスを開発する必要がある |
資金調達 | ○ | ○ | ○ | × | 組織的に行動ができていない。グループ、会社内で連携する必要がある |
製造 | ○ | × | △ | ○ | 大衆化された商品・サービスではなく、希少性のある商品・サービス作りが必要 |
物流 | ○ | ○ | ○ | △ | 組織的に補完できる体制づくり |
販売 | × | ○ | △ | × | 会社のウィークポイント。人材育成等注力する必要がある |
企画 | × | △ | ○ | × | 新たな人材登用等抜本的な変革が必要 |
「VRIO分析」とは、企業の経営資源の観点から「V:Value(経済価値)」、「R:Rareness(希少性)」 、「I:Imitability(模倣困難性)」、「O:Organization(組織)」の頭文字で構成されており、この4要素を客観的に評価していく手法のことを指します。
企業が競争優位を保てるかどうかは、企業の保有する経営資源と、それを活用する能力にかかっているという考え方に基づいています。
経営資源とは、自社の持っている技術や開発力、営業力、人材、ブランド、組織風土など、企業の価値提供におけるさまざま資源が当てはまり、分析となる資源に対して、
「V:Value(経済価値)」、
「R:Rareness(希少性)」 、
「I:Imitability(模倣困難性)」、
「O:Organization(組織)」
の4つの切り口から、
今後の方針等を検討していきます。
使い方
- 「資源を設定する」:分析の対象となる資源を記入する
- 「資源を評価する」:各資源について、VRIOに従って情報収集や評価を行う。
- 「今後の方向性を決める」:評価を終えたら、どの資源を強化することで競争優位性を見出いしていくのか、各資源について今後どのように強化していくのか、といった対策の方向性を整理する。
ポイント
自社の保有している資源、自社の競争優位性、競合の保有する資源を念頭にいれて進めるとはかどります。活用できている資源、出来ていない資源、強み、弱み、具体的な資源、などを書き出してみると良いでしょう。
SWOT分析
メリット | デメリット | |
内部環境 | S:活かせる強みは? | W:克服すべき弱みは? |
外部環境 | O:市場機会はあるか? | T:回避すべき脅威は? |
「SWOT分析」は自社を分析するビジネスフレームワークとしては基礎的な分析手法で、多くの方は一度は活用したことがあるのではないでしょうか。既にご存じの方も多いかとは思いますが改めてご説明させて頂きますと、自社を取り巻く環境を分析し、自社の強みや弱みを把握するフレームワークです。
「メリット・デメリット」「内部環境・外部環境」の2つの軸で構成されるマトリクスを作成し、「強み(Strengths)」「弱み(Weaknesses)」「機会(Opportunities)」「脅威(Threats)」の4つの象限について分析を行います。
内部環境とは、ヒト・モノ・カネといった資源のほか、経験値やデータベースなど、自社の持つ要素を挙げます。一方、外部環境とは、世の中の動きや経済、業界の動向、ニュースといった、自社を取り巻く外部の持つ要素のことを指します。内部と外部、そしてメリットとデメリットと異なる視点で、双方に目を向けられるところが、このフレームワークの魅力であり、多くの方が一度は活用したことがある、オーソドックスな分析手法である所以といえます。
使い方
- 「対象の選定」:1事業を対象とするのか、自社全体を対象とするのかなど、SWOT分析の対象を決めます。
- 「情報の書き出し」:「強み」「弱み」「機会」「脅威」に該当する要素を思いつくままに書き出します。このとき、付箋やホワイトボードなどを利用して、後で整理出来るようにしておくと後で進めやすいです。
- 「整理」:書き出した内容を整理し、欠けている部分がないか確認します。欠けている場合があれば補うようにします。2で書き出した要素について、重要度などの基準を設け、不必要な要素があれば除くようにします。重要なことは、書き出した要素が自社にとって、プラスなのかマイナスなのか、という点です。
- 「内容を書く」:他者もしくは他グループからの客観的なフィードバックをもらって、内容をブラッシュアップします。
ポイント
自社の強みと弱みの理解、各要素の「メリット」「デメリット」の理解、チャンスとピンチの洗い出しが出来ているかがポイントです。
自分の身近なところで、例えば営業であれば、取引先に強みとしてアピールしているところ、逆に取引先、リード顧客などから、指摘されているネガティブな事項などを挙げてみると良いでしょう。自社では難なくこなすことが出来るのに、他社は苦戦している事項、自社の業界内での順位などもポイントとなります。
まとめ
ここまで、自社分析における「VRIO分析」「SWOT分析」についてご紹介してきました。
なかなか自社の事を分析する機会は多くはないかもしれませんが、本日ご紹介させて頂いたビジネスフレームワークを活用して自社の事を分析し直すと、新たな視点で自社の事を見ることが出来るようになるかもしれませんし、新たな発見に繋がる可能性も有ります。自社の分析を掘り下げて行うことで、自分の身近な問題の解決につながることもあるかもしれませんので、機会があればご活用のほど宜しくお願いします。
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ここまでお読みいただきありがとうございました。
引き続き宜しくお願いします。