見やすいマニュアルを作成をするためのポイントをご紹介!

2023-07-27

マニュアルを作成する際には、読み手にとっての「見やすさ」が重要となります。

内容の正確性や説明の順番にこだわるとともに、可読性を高めて見やすいマニュアルとすることで、読み手がスムーズに情報を得られ、業務効率化につなげられるでしょう。

そこで今回は「見やすい」マニュアルを作成するためのポイントをご紹介します。

マニュアル作成の必要性とは?

見やすいマニュアル作成をチェックする前に、なぜマニュアルが必要なのかを考えていきましょう。

そもそもマニュアルとは、ビジネスにおいて業務をスムーズに進めるために定めたものを指します。業務の流れや手順のほか、業務に必要なツールやシステムなどの操作方法などがまとめたものがほとんどでしょう。

たとえば、新人を研修する際には基本的な業務の知識を体系的にまとめます。一方で、特定の業務だけを説明したマニュアルも多くあるでしょう。

しかしマニュアルを作成する目的は共通していて、一人一人が一定基準の仕事を遂行できるようにするためです。マニュアルを作成することで組織における業務の品質を均一化し、作業スピードを向上させることが可能となります。さらに、教育コストの削減や属人化の防止というメリットも得られます。

業務を行ううえでは個々人にすべてをゆだねると、どうしても作業や達成率に差が生まれてしまいます。それぞれ経験やスキル、さらに業務や作業に対する理解度なども異なるので、結果的に非効率な業務につながりがちです。

しかし、マニュアルは必要な業務を可視化し、一人一人の能力を標準レベルに押し上げるものです。

チーム内で必要な知識や情報を共有し、業務効率化を図るうえでは欠かせないものでしょう。

見やすいマニュアルに共通する特徴とは?

見やすいマニュアルには、共通しているポイントがあります。

2つの特徴を紹介しますので、マニュアルを作成するときに気をつけるとよりよいものが仕上がるはずです。

目当ての情報を簡単に見つけられる

見やすいマニュアルで共通しているのは、まず「目当ての情報が簡単に見つけられる」という点が挙げられます。

マニュアルを作成する目的は、すべての人が同じような達成率で業務を進めることです。

それにも関わらず「知りたい内容がどこに記載してあるのか分からない」「欲しい答えを探すのに時間がかかってしまい業務が進まない」といった負担をかけるものは、本来の意味を見失っていることになります。

マニュアルの作成においては、誰もが内容を把握しやすくする必要があります。不特定多数が業務を進めるうえで参考にするものなので、作成者だけが「わかりやすい」と感じても意味がありません。そのため、マニュアルを作成するときは客観的な視点を持つようにしましょう。

探したい内容が見つからないマニュアルは、社内に定着することはありません。かえって業務の非効率をつくりだしてしまう恐れもあります。作成した時間や労力が無駄になってしまうことがあるので、マニュアルをうまく活用するためにも、共有したい内容を簡単に見つけられるような作成方法を大切にしてください。

視覚的に理解しやすいもの

見やすいマニュアルには、視覚的に理解しやすいという点も共通しています。

マニュアルの見やすさを追求しているものは視覚情報も盛り込まれており、誰もがすぐに理解できる内容になっているのです。

業務の流れやシステムの操作方法などを伝えるためには、文字情報が欠かせません。しかし文字情報ばかりになってしまうと、理解するのに時間がかかる人も一定数出てきます。

作成者がマニュアルを使う立場になったとき、文字だけで説明されているものを想像すると途端に気落ちしてしまう人も多いのではないでしょうか。

文字情報ばかりのマニュアルはチーム内の理解度にも差がでてしまう傾向があるので、避けるのが無難です。見やすさにこだわったマニュアルは、文字情報のほか視覚にも訴えます。

マニュアルで使うと効果的な視覚情報には、たとえば図や表、写真などが挙げられるでしょう。マニュアルを読む側からすれば、図や表、写真などが盛り込まれた資料は、内容をイメージしやすくなり、理解のスピードが早くなる効果があります。

また、文字を図式化する方法もあります。たとえば業務の流れを表現する際は、図式化することによって流れの関係性が可視化されるので理解しやすくなるのです。ただし図や表、写真を使用する場合は、必要最低限に抑えるのが鉄則です。使い過ぎてしまうと内容の要点がわかりにくくなってしまい、逆効果となります。

マニュアルを見やすくするためのポイント

ここまで、見やすいマニュアルの共通点を紹介してきましたが、次はマニュアルを見やすくするための具体的なポイントをチェックしていきましょう。

マニュアル作成時のポイントは、全部で5つです。たった5つを押さえれば誰もが見やすいマニュアルに近づくので、ぜひ参考としてお役立てください。

目次を充実させる

見やすいマニュアルの共通点として「探している内容を簡単に見つけられる」という点を挙げましたが、それを解決するためには目次を充実させることをおすすめします。

目次が充実しているマニュアルはとても見やすくなり、チーム内の理解度も高くなる傾向があります。マニュアルの始めに目次をつければ、求めている内容がどこに書かれているのかがわかるので、誰でもがマニュアルを使いやすくなるでしょう。

目次をつけるだけで要点がまとまるため、マニュアルの内容をスピーディーに理解できることにもつながります。

マニュアルを使うシーンは、業務を進めながらがほとんどです。そのため、効率よく業務を行うにはより短時間での解決が求められています。

一方、目次のないマニュアルは、非効率を生み出しがちです。内容を探すのに時間がかかってしまい、思うように業務を進められないといった恐れもあります。マニュアルの目次を充実させるときは、内容の要点を踏まえたものに仕上げましょう。

動画や画像など視角にアプローチするコンテンツも活用

マニュアルを作るときは、動画や画像など視角にアプローチするコンテンツも活用してください。

動画や画像を活用すると視覚的な情報が増えるので、マニュアルの内容も簡単に把握できるようになります。とくに動画は、テキストのみの説明でわかりにくい場合に高い効果を発揮します。

またテキストベースの説明は長くなり、文字情報が増える懸念もあります。その点、動画を活用すれば、読む側に視聴してもらうだけで説明が済むので理解度も向上します。

とりわけシステムやツールの操作手順などのマニュアルには、とても向いているコンテンツといえるでしょう。PC上で行う作業であれば、画面を録画し、実際に業務を行う際の手順に沿って説明する方法もおすすめです。

また、画像も動画と同じように程よく挿入することで、読む側の理解度を向上させることが可能です。言葉では説明しづらい内容があれば、積極的に動画や画像を活用するようにしましょう。

要点を簡潔にまとめる

マニュアルを作成するうえで大切なのは、見やすさです。誰もが見やすいと判断するマニュアルは、要点が簡潔にまとめられているものがほとんどです。

目次を作成する際も要点をまとめることが求められますが、テキストベースでの説明も重要なポイントといえるでしょう。読み手の視覚に訴えるには動画や画像を活用することはもちろん、テキストを見て「読みたい」と思ってもらえるかも大切です。

より要点がまとまった簡潔な文章を書くためには「5W1H」を徹底しましょう。5W1Hには、説明に必要な要素がつまっています。5W1Hを意識すれば、マニュアルの内容の充実度がグンと高くなるので、業務の要点を簡潔にまとめられるでしょう。

また、読み手には「なぜこの作業が必要で、現在の流れを採用しているのか」を理解してもらうことも重要です。業務の全体像を含め、その背景も理解してもらえるようにしましょう。

図表を挿入する

見やすさを追求するには、マニュアルに図表を挿入することもおすすめです。

動画や画像と同じように、文章だけでは説明が難しい内容も図表を活用すれば解決できます。テキストのみのマニュアルは読みづらさを与えてしまうので、テキストが長くなりそうな場合は図表を使用してうまく説明するようにしましょう。

図表とテキストを織り交ぜながら簡潔に解説することによって、読み手の理解度がより深まるはずです。図表を確認しつつ内容を読み進められるため、マニュアルを読む側は業務の流れなどをイメージしやすくなるのです。

「テキストだけ」「動画や画像だけ」といったマニュアルの作成方法だけでは説明が物足りないときは、図表とテキストを交えて作成するとよい効果が生まれるかもしれません。

ただし、図表の使い過ぎには注意しましょう。要点が分かりづらくなってしまい、読み手が混乱する恐れがあります。図表の活用は視覚効果もあるので、あまり使用頻度を上げないように意識してください。

マニュアルのフォーマットを決めておく

見やすいマニュアルを作るときは、決まったフォーマットを使用するようにしましょう。

主にマニュアルに使用されるフォーマットは、Word、Excel、PowerPointです。どのフォーマットを選ぶのかは、作成するマニュアルの内容、そして対象者によって異なります。

新入社員への研修用であれば、テキストや図表、写真などを挿入しやすいWord、もしくはPowerPointがおすすめです。作業リストなどのマニュアルを作成する場合は、チェックリストをつくりやすいExcelがよいでしょう。

さらに、フォーマットには文字のサイズやフォント、文章構成、デザインなども含まれます。

「手順は箇条書きにまとめる」「結論はできるだけ最初に記載する」といった工夫もおすすめです。フォーマットを決めておくと、マニュアルの各章に担当者がおかれた際にも役立ちます。フォーマットに沿ってマニュアルを記載するので、わかりやすさと見やすさも一定レベルが保たれたものになるはずです。

見やすいマニュアル作成に役立つツール

見やすいマニュアルの作成にお困りの方は、お役立ちツールを活用しましょう。

マニュアル作成に特化したツールを使えば、効率よく、さらに誰もが見やすい資料を作成できます。マニュアル作成におすすめの3つのツールを紹介いたしますので、気になるツールをピックアップしてみましょう。

Teachme Biz

マニュアル作成におすすめのツールの1つは「Teachme Biz」です。

Teachme Bizはマニュアル作成に限らず、共有システムが整えられたサービスとして知られています。誰もが簡単にマニュアルを見やすく作成でき、チーム内にマニュアル運用を浸透させられるのでとても便利です。

「マニュアル作成も効率よく進めたい」「マニュアルを現場の人に見てもらえるか不安」「マニュアルの必要性を改めて考えたい」という方には向いているツールといえるでしょう。

また、業務の変更が多い組織にいる方にとっても、Teachme Bizを使用すればマニュアルの更新もラクになるので、業務負担も軽減できるはずです。Teachme Bizでのマニュアル作成は、テンプレートにもとづいてテキストと画像を入れるだけで済みます。

画像や動画などの編集も簡単なので、はじめてマニュアル作成をすることになった方もうまく使いこなせるでしょう。Teachme Bizで作成されたマニュアルは、QRコード化して共有も可能なのでチーム内でいつでも確認できるような体制も整えられます。

さらにアクセスログをたどれば、マニュアルがきちんと使用されているのかも分かるため、活用状況も把握し分析できることも魅力です。実際に検索されたワードに関連したマニュアルを増やせば、さらなる業務の効率化にもつながるでしょう。

Google スプレッドシート

Google スプレッドシートとは、ブラウザで表計算ができるツールです。

スプレッドシートを使うにはGoogleのアカウントが必要です。アカウントさえあれば、どのOSでも編集できます。Google スプレッドシートはExcelと同じようなデザインですが、WEBブラウザ上で編集や保存ができるかどうかという大きな違いがあります。

Google スプレッドシートがマニュアル作成におすすめである理由は、誰もが使いやすいという点が挙げられます。Google スプレッドシートはインターネットの接続が必要であるものの、WEB上ですべてが完結します。

チーム内での共有も簡単なので、急にマニュアルを作成したとしても現場が混乱は少ないでしょう。使い方はExcelに似ており、とてもシンプルなので、現場に使い方の説明を行う場合も比較的簡単に理解してもらえるはずです。

また、Google スプレッドシートはダウンロードやインストールも行う必要はありません。チーム内の全員の使いやすさや手軽さを意識するのであれば、Google スプレッドシートでのマニュアル作成を検討したほうがよいかもしれません。

GROWI.cloud

GROWI.cloudも、マニュアル作成を行う場合にはおすすめのサービスです。

GROWI.cloudは社内外を問わず、さまざまなナレッジ情報を共有できるサービスとして知られています。要件義書などのシステム設計書をはじめ、議事録や課題の作成にも重宝されるGROWI.cloudは、操作・対応手順のほか、業務マニュアルにも対応しています。

そのほか、社内の情報を共有したり、複数企業におけるプロジェクト情報をまとめたりするツールにも向いています。営業情報の注意点などの共有にも、大きな効果をもたらすでしょう。

編集機能には図表やテキストの挿入のほか、ページやファイルなどの検索も実現しているので、欲しい情報が見つかりやすいメリットもあります。さらに管理者向けの機能も充実しており、部署や用途が拡大するごとに複数の記事を簡単に作成できます。

充実のサポートには、万が一に備えたバックアップも提供されているので安心です。資料のダウンロードは無料なので、気になる方は一度WEBサイトをのぞいてみましょう。無料トライアルも実施中なので、実際に運用してから考えたいという方も気軽に利用してみることをおすすめします。

まとめ

見やすいマニュアルの作成には、読み手の立場や業務に対する知識レベルを考慮することが重要です。作成時に困ったときは、読む側の気持ちになってみてください。

また、見やすさはテキストベースの説明だけではなく、図表や写真、動画を取り入れるなど、読み手の視覚を刺激する工夫が必要です。欲しい情報がすぐに分かるように目次を充実させる、要点を簡潔にまとめることも忘れないようにしましょう。

マニュアル作成をより効率的に進めるには、専用ツールの利用もおすすめです。チーム内の特徴やマニュアルの内容、対象者を考慮し、条件に合ったサービスを使えば組織全体の業務効率化や成長につながるはずです。