社内wikiはオンプレミスかクラウドどっちがいい?それぞれのメリットやデメリットを詳しく解説
社内wikiの運用方法はオンプレミスとクラウドがありますが、結局どっちがいいのか迷ってしまいますよね。
結論、どっちが絶対に良いというのはなく、組織によって適切な運用方法は異なります。
では、どんな組織ならオンプレミスにすべきで、どんな組織ならクラウドにするべきなのでしょうか?
今回の記事では、主に以下の方にとって役に立つ情報を書いています。
- これから社内wikiを導入しようとしていてオンプレミスかクラウドで迷っている
- 社内wikiを既にクラウドで運用しているが、オンプレミスに移行しようか検討している
よければ最後まで読んでみてください!
ちなみに、社内wikiがそもそもどんなツールであったかを確認したいという方は、社内wikiとは?をご覧ください。
Contents
社内wikiの運用方法はオンプレミスとクラウド、2種類がある
冒頭でも簡単に触れましたが、社内wikiの運用方法はオンプレミスとクラウドの2種類が存在します。
既に知っているという方もいらっしゃるかと思いますが、それぞれがどんな意味なのかを確認の意味も込めて解説していきますね。
オンプレミスとは
オンプレミス(on-premise)とは、情報システムの運用方式の一つであり、自社が管理する設備内にサーバやソフトウェアを設置し、運用することを指します。
略称として「オンプレ」と呼ばれたり、また別の言い方として「自社運用型」などとも呼ばれています。
“自社が管理する"と書きましたが、必ずしもサーバやソフトウェアが物理的に社内に設置されている必要はありません。
例えば、社外にあるデータセンターを利用して、サーバやネットワーク機器を設置する運用でもオンプレミスと言えます。
クラウドとは
クラウド(cloud)とは、オンプレミスと同様に情報システムの運用方式の1つであり、クラウドサービスのベンダー(提供者)が管理しているサーバやソフトウェアを、インターネットを経由して利用することを指します。
注意ですが、実は「クラウド」は略称であり、本来の呼び方はクラウドコンピューティング(Cloud Computing)であることも知っておくと良いでしょう。
より広く使われている呼び方が「クラウド」なので、この記事の中ではクラウドと表記することにしています。
両者の違いについてもっと詳しく知りたいという方は、オンプレミスとクラウドの違いについて解説した記事をご覧くださいね。
社内wikiをオンプレミスで運用する際のメリット
先ほどの解説で、オンプレミスとクラウドが一体何であったかは確認できたでしょう。
では、社内wikiを運用する場合、それぞれの運用方式でどのようなメリットがあるのでしょうか?
まずは、オンプレミスで運用する際のメリットから見ていきましょう。
自社システムとの連携が比較的簡単
社内wikiをオンプレミスで運用する場合、既存の自社システムとの連携が簡単です。
確かに、社内wikiをクラウドで運用する場合でもSlackなどのメジャーなツールとなら連携できる場合がありますが、やはり自社システムとの連携となると難しいですね。
「自社がずっと使っている基幹システムと社内wikiを連携させたい」という場合であれば、ぜひオンプレミスでの運用を検討すると良いでしょう。
注意ですが、両者を連携させるためには自社のエンジニアにやってもらうか、ベンダーのサポートを受ける必要があり、後者の場合だと追加料金が発生してしまうかもしれません。
セキュリティが高い
一般的にオンプレミスはクラウドよりもセキュリティが高くなる傾向があります。
要因は2つあり、まず一つ目は通信環境の問題。
オンプレミスはローカル環境で通信するので、通信が社内のサーバ内で完結しますが、クラウドはローカル外、つまりリモート環境で通信をすることになるので、どうしても第三者からの脅威にさらされてしまいます。
そして二つ目は、セキュリティ環境が自社で構築できるかどうか。
オンプレミスは自社でセキュリティ環境を構築できるので、理論上、どこまでもセキュリティを強化していくことが可能です。
ただし、オンプレミスで運用する場合でも、自社にインフラに関する知識を持っている人材がいなければ、クラウドよりもセキュリティが低くなってしまう可能性は十分考えられますね。
カスタマイズ性が高い
クラウドだとベンダーが提供するツールをそのままの形で運用するしかありませんが、オンプレミスだと自分たちが使いやすいように自由にカスタマイズすることが可能。
ツールを使っていくうちに、「もうちょっとここがこうだったらいいのにな」のような事象が少なからず発生するかと思いますが、オンプレミスなら自社のエンジニアと相談して比較的すぐに修正を加えることができます。
社内wikiをクラウドで運用する際のメリット
では、続いてクラウドで社内wikiを運用する際のメリットについて見ていきましょう。
導入が簡単で、すぐに利用を開始できる
クラウドで運用する社内wikiは、契約したその瞬間から利用を開始することができます。
対してオンプレミスで運用する場合、まずサーバ機器などのハードウェアやソフトウェアのライセンスを購入するところから始まり、そこからシステム環境やセキュリティ環境の構築を行って初めて利用することができます。
とりあえず一度導入してみて社内メンバーの拒否反応が出ないかを観察してみたいという方であれば、クラウドでささっと始めてみてはいかかでしょうか?
ストレージ容量が拡張しやすい
ストレージの容量が足りなくなったときは、プランをアップグレードすれば簡単に拡張することが可能。
オンプレミスも拡張自体は可能ですが、自らサーバ機器を追加で購入し、さらに諸々の設定も行う必要があるので、ストレージを拡張したいと思った瞬間から実際に拡張されるまでにそれなりのラグが発生してしまいます。
人の入れ替わりが激しく、必要なストレージ容量が変動しやすい組織であれば、クラウドで運用した方がそれらの変化に柔軟に対応できることでしょう。
料金が安くなりやすい
どのような組織で運用するかで異なりますが、クラウドで運用した方が料金が安くなりやすいです。
オンプレミスで運用する場合、ハードウェアやソフトウェアライセンスの購入、環境構築、導入後のインフラ整備などを全て自社で行わなくてはならず、特に初期費用はかなりの高額に。
対して、クラウドで発生する費用は利用料だけです。
多くのクラウド型社内wikiサービスでは、月額~円か年額~円という形の料金制度を取っています。
もちろん、ベンダーごとに料金設定は異なりますが、オンプレミスで利用する際の費用と比べるとはるかに安くなるケースが多いですね。
ちなみに、弊社が運営しているクラウド型社内wikiサービスGROWI.cloudは、月額6,050~円(税込)で利用することができます。
また、利用するメンバーの数に左右されない月額固定料金を採用。
利用する人数が多くなればなるほどお得になっていくので、大規模な組織での社内wiki導入を検討しているという方には非常におすすめですね。
よければ公式ホームページもご覧ください。
社内wikiをオンプレミスで運用する際のデメリット
ここまでの説明で社内wikiをオンプレミスで運用する場合とクラウドで運用する場合、それぞれのメリットはご理解いただけたかと思いますが、デメリットも気になるところですよね。
まずはオンプレミスで運用する際のデメリットから解説していきます。
コストが大きくなってしまう
社内wikiをオンプレミスをオンプレミスで運用する場合、運用に必要な整備を全て自社で負担しなくてはいけません。
サーバやソフトウェアを自前で用意するわけですから、初期費用は当然大きくなりますし、導入を開始した後の運用保守のコストもかさみます。
また、情報システムに関する高度なノウハウをもった人材が社内にいなければできないため、もし社内にそのような人材がいないとすれば、さらに人件費をかけて雇用する必要がありますね。
拡張性が低い
社内wikiの運用を続けていると、ストレージの容量をさらに増やしたり、CPUやメモリをもっと高性能なものに変更したいと思うときはいずれ来るでしょう。
ですが、オンプレミスだとアップグレードを行う際も全て自社で対応しなくてはいけません。
対応が完了するまでにそれなりの時間を要してしまうので、急ぎの場合だと困ってしまいますね。
災害時のデータ消失リスクが高い
災害によってシステムを運用している設備がなんらかの物理的な打撃を受け、システムが破損してしまった際、オンプレミスだとデータが完全に消失してしまうリスクが高いです。
クラウドバックアップを行っていれば、オンプレミス環境が壊滅的な被害を受けても復旧することは可能ですが、もしバックアップを行っていなかった場合、一度破損してしまったデータをもとに戻すことは難しいでしょう。
確かに、クラウドであってもベンダーの設備が被害を受けてしまう可能性はありますが、クラウドの設備は冗長化、つまり予備のシステムが用意されている場合が多いので、オンプレミスよりもリスクを分散できていると言えます。
社内wikiをクラウドで運用する際のデメリット
では続いて社内wikiをクラウドで運用する際のデメリットについて解説していきますね。
カスタマイズ性が低い
社内wikiをクラウドで運用する場合、ベンダーが提供するそのままの形を利用しかありません。
なので、使っていくうちに「ここがもうちょっとこうなったら使いやすいのになぁ」と思っても、自分でカスタマイズすることは不可能です。
修正してもらうには、まずベンダーにフィードバックをし、それを実際にアップデート項目に採用してもらう必要があるので、"そもそも要望が叶わない"可能性も高いですし、仮にアップデート項目に採用されたとしても修正されるまでにそれなりの時間を要するでしょう。
セキュリティがベンダーに依存してしまう
オンプレミスだとセキュリティを自社でいくらでも強くすることができますが、クラウドだとセキュリティはベンダーに依存することになります。
医療や金融などの重要な個人情報を取り扱う業界では、高度な機密性を求められるため、ベンダーが提供するセキュリティだけでは要件を満たすことができないかもしれませんね。
ただし、近年のクラウドサービスのセキュリティはかなり向上しているので、そこまで重要な個人情報を扱わない業界であれば、クラウドであってもセキュリティ要件を十分満たしてくれるでしょう。
重量課金制だとコストが膨れてしまう可能性がある
全部のクラウド型社内wikiに当てはまるわけではありませんが、従量課金制を採用しているところは多いです。
従量課金制は利用するメンバー数によって料金が変動するので、人数の多い大規模な組織で運用する場合だと、コストがかなり膨れてしまう可能性がありますね。
大規模な組織でクラウド型社内wikiを運用するのであれば、従量課金制ではなく固定料金制を採用しているツールを選ぶと良いでしょう。
弊社が運営しているクラウド型社内wikiサービス、GROWI.cloudは固定料金制。
利用人数が無制限のプランでも月額たったの46,200円(税込)。
社内wikiを導入したいけど、そこまでコストを大きくしたくないとお考えの方はぜひGROWI.cloudの導入を検討してみてください。
ベンダーが倒産するとサービスが利用できなくなる
可能性は低いですが、ベンダーが倒産、またはサービスを終了してしまうと利用できなくなってしまいます。
先日(2024年2月15日)Confluenceのオンプレミス版が終了しましたが、オンプレミスならベンダーからのサポートが終了しても使い続けることはできます。
確かに、サポートがない状態で利用するのは確かに脆弱性にさらされることになりますが、使えないわけではありません。
対してクラウドの場合だと、ベンダーが打ち切ってしまえばその時点で利用する事はまったくできなくなります。
ただ、上記は考えられるリスクを限りなく想定したときの話で合って、「明日から~はサービスを終了します」というようなことは起こりにくいと思われるので、そこまで身構える必要はないでしょう。
社内wikiは結局オンプレミスかクラウド、どっちがいい?
社内wikiをオンプレミスで運用する場合とクラウドで運用する場合、それぞれのメリット・デメリットは解説してきましたが、結局どっちが自社に適しているのでしょうか?
ここではオンプレミスかクラウド、どちらがいいのかを判断する際のポイントを解説していきますね。
特段高いセキュリティが必要でないならクラウド
オンプレミスはいくらでもセキュリティを強固なものにできるメリットがありますが、そこまでの堅牢性が一般的な会社での利用に必要かと言われると、必要ありません。
近年のクラウドサービスはそれなりに高度なセキュリティが担保されていますし、災害時の対応力などを鑑みるとクラウドで十分でしょう。
医療や金融などの堅牢なセキュリティが求めれる業界はオンプレミス
一般企業が社内wikiを運用する場合ならクラウドでも十分なのですが、やはり医療や金融などのセキュリティ要件が厳しい業界になってくると、クラウドだと要件をクリアできないケースがあります。
そうなると、もうオンプレミス一択しかありません。
クラウドよりもコストが高くなってしまう可能性はありますが、堅牢なセキュリティのためには仕方がありませんね。
何百人単位での利用ならオンプレミスの方がお得になりやすい
クラウド型社内wikiの多くは従量課金制の料金体系を採用しているため、何百人単位での利用になると、かなりのランニングコストになるのではないかと予想できます。
オンプレミスは初期費用こそ高額になりますが、従量課金制とは違って利用人数が多くなっても料金が変わることはありません。
確かに導入後のインフラなどのランニングコストなども無視することはできませんが、運用の仕方次第では小さく抑えることも可能。
実際に数値をシミュレーションしてみないことにはなんとも言えないですが、利用人数が多いとオンプレミスの方が安くなる可能性があるということは覚えておいて損はないでしょう。
自社の基幹システムとどうしても連携させたいならオンプレミス
自社で長年使っている"なくてはならない"システムがあり、それと社内wikiをどうしても連携させたいという場合はオンプレミスを選んだ方が良いです。
クラウドだと連携させれるのはSlackなどのメジャーなものに限られ、自社が独自で動かしているシステムと連携させれる可能性は低いでしょう。
オンプレミス/クラウド、それぞれでおすすめの社内wiki
では最後にオンプレミスとクラウド、それぞれでおすすめの社内wikiをご紹介して終わりたいと思います。
オンプレミス:GROWIオンプレサービス
GROWIオンプレサービスは、弊社WESEEKが提供しているOSSの社内wiki、GROWIをオンプレミスでご利用いただけるサービスです。
特徴
- 文章だけでなく、図表もスラスラ描ける強力な編集機能
- 階層構造とタグで整理できるので、ドキュメントを管理しやすい
- 探したい情報が速く正確に見つかる高度な検索機能
料金
クラウド:GROWI.cloud
GROWI.cloudは、弊社WESEEKが提供しているクラウド型の社内wikiサービスです。
先ほどご紹介したGROWIオンプレミスサービスのクラウド版とイメージしてもらえば分かりやすいかと思いますが、両者に基本的な機能の違いはありません。
ただGROWI.cloudに関してはクラウドで運用する社内wikiであるため、クラウドでの運用を便利にする機能が追加されています。
- 月額6,050円~と、競合他社よりもはるかに安い料金設定になっている
- IPアドレス制限やベーシック認証などの柔軟なセキュリティオプションを搭載
- 拡張性が高く、ストレージの追加やアプリ数の追加などが簡単にできる
GROWI.cloudは様々な企業で導入いただいています。
- ベーシック:月額¥5,500、1app あたり 25人まで利用可能
- ビジネススタンダード:月額¥15,000、1app あたり 75人まで利用可能
- ビジネスプロ:月額¥42,000、利用人数の制限なし
オンプレミスかクラウドで迷ったらぜひご相談ください
オンプレミスとクラウドはそれぞれにメリット・デメリットがあるため、どちらが適しているのかは各々の組織によって異なります。
そうはいっても、やはりどちらがいいのかを自分だけで判断するのは難しいと感じていらっしゃる方もいるでしょう。
弊社では無料相談を実施しています。
オンプレミスかクラウドか、どっちで社内wikiを運用するのが良いかを聞いてみたいという方は、ぜひ一度ご相談くださいませ。
なお、弊社のブログ記事ではおすすめの社内wiki16選をご紹介しているので、いろんな社内wikiを見て比較検討したいという方はぜひそちらをご覧ください。