グループウェアとは?主な機能とメリットをご紹介!

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グループウェアとは何か?
グループウェアとは、社内の複数人で情報を共有する際に円滑にコミュニケーションが取れるようサポートする、アプリケーションソフトウェアです。
企業では、多くの人数で同じ業務やプロジェクトを行うことがよくあります。そのような場合、チーム内で情報共有をすることは必要不可欠ですよね。しかし、人数が多くなればなるほど意思疎通を円滑に行うことは難しくなります。
そのような際に役立つのが、グループウェアです。
グループウェアは現在、多くの企業から提供されています。製品によって得意とする機能は違うので、何を重要視したいかを調べたうえで使用することをおすすめします。
グループウェアの主な機能と特徴を解説
ここからは、グループウェアの主な機能と特徴を解説していきます。ご紹介する機能はあくまでも代表的な機能なので、製品によって違いがあることをご理解ください。
社内ソーシャル(掲示板機能)
グループウェアには社内SNSの機能がついている場合が多いです。社内SNSとは、社員間で必要な情報を、SNSを通じて共有できるサービスのことです。
業務に関する情報を投稿すると、閲覧した人は反応を示す「いいね」スタンプを押すことができます。 また、情報に関してコメントを残せる製品もあります。
さらに掲示板機能もあり、社員全体、もしくは一部の社員に向けて伝えたい内容を掲示することができます。流れてしまう投稿ではなく固定表示しておけるのは、便利に感じる機会も多いでしょう。
社内アンケート
社内アンケート機能がついたグループウェアも増えています。
グループウェアにはチャット機能もついているため基本的なコミュニケーションは行えますが、会議の後に個別に意見を聴取したいときに社内アンケート機能が役立ちます。人が多くいるところではなかなか意見を出せない人からも聴取できるので、より多くの人の意見を取り入れたい時に役立つでしょう。
スケジュール管理
有給や会議、出張など自分の予定だけではなく、ほかのユーザーの予定を入力し共有することができます。 空いている日程が一目瞭然なので、新しい予定を組みやすくなります。
ミーティングの予定が入った際に、参加ユーザーに通知がいくように設定できる製品も多くあります。一人ひとりに連絡をする手間が省けるのは、とても効率的ですね。
共用設備の予約
プロジェクターや会議室、ホワイトボードや社用車など、業務において必要な共用設備の予約ができる機能もあります。予約したことを管理・共有することで、予約申請を誰がいつしてくれたのかスケジュールをユーザー全体に知らせることができて効率的です。
ワークフロー化
ワークフローというのは、業務の一連の流れを表す業務フローのことです。特に、企業の案件の中では役職者 複数名から承認を得なければならないものもあり、その手続きや作業のことを指します。
最終的に役職者すべてから承認を得るには、時間と手間がかかりますよね。そんなとき効率化してくれるのが ワークフローシステムです。
紙で複数人に回覧するより、確実にスピーディに進めることができます。また、リアルタイムで状況を把握できるので、承認がどこまで進んでいるのか関係者全員が意識できるのです。
プロジェクト管理
プロジェクトの成功の鍵をにぎるのは、円滑な情報共有とコミュニケーションです。しかし、多くのプロジェクトは複数人で進めるため、どのように円滑な情報共有を行うかは大きな課題です。そんなとき便利なのが、グループウェアに搭載されているプロジェクト管理機能です。
プロジェクトごとに進捗状況や期限をまとめて確認できるので、とても効率的です。また、複数人で編集したとき、リアルタイムで編集を反映できるので、参加ユーザーが多い場合でも安心して利用できます。
メール・アドレス管理
メールの機能は、社内社外問わず利用する頻度が高いため、多くの製品に標準的に搭載されていることが多いです。
使用しなくなったアドレスの消去や新たなアドレスの導入、また特定のユーザーとのメーリングリストを作成することもできます。グループウェアにメール機能が搭載されていることで、複数の媒体を使用せずに済むのでかなり使いやすくなるでしょう。
通常のメール機能のほかに、より手軽なコミュニケーションが可能なビジネスチャット機能を搭載した製品もあります。頻繁にメールを行う企業では、このような機能のついた製品をコミュニケーションツールとして利用してもいいかもしれません。
タスク管理
タスク管理機能は、それぞれが抱えているタスクをお互いに確認することができます。業務内容や重要度、進捗状況や期限などまとめて確認できるので、業務を効率的に行え、さらにタスク漏れを未然に防ぐことも可能です。
自身のタスク管理が行いやすくなることも利点ですが、管理者の立場から社員それぞれのタスクを可視化できるというのも大きな利点です。人数が増えれば増えるほど、チーム全体のタスク管理はかなり難しくなるでしょう。そんなときにグループウェアのタスク管理機能を利用することによって、それぞれが抱えるタスクの業務内容や進捗状況を確認したり、期限の迫るタスクを割り振ったりと活用できます。
重要書類の管理・共有
社内規定集や重要な契約書、マニュアルなど、業務において書類は欠かせません。しかし、書類は整理しづらく、まとめたりファイリングしたりするために時間を要してしまいます。
そんなときに役立つのが、書面を管理・共有する機能です。
資料をシステム上で一括管理できるので、整理する手間が省ける上にペーパーレス化を促進できます。ファイルごとにアクセス権限を設定できる機能もあるので、重要書類の管理に役立てましょう。
また、全文検索機能を搭載している製品も多くなっています。ファイル名で検索することで探したい書類をすぐに確認することができたり、エクセルやワード内の検索も可能なので知りたい内容をすぐに見つけたりすることも可能です。
勤怠管理(在籍確認)
グループウェア上に勤怠管理システムを導入している製品も少なくありません。というのも、勤怠管理を導入することで多くの利点があるからです。
グループウェア上に勤怠管理機能があることで、打刻者も管理者もアクセスしやすいという利点があります。グループウェアはほかにも多くの機能が搭載されていることでアクセスする回数も多いので、容易に勤怠についても確認できるでしょう。
また前述したように、プロジェクト管理や共用設備の予約もグループウェア上でできるので、勤怠管理と合わせて確認することで予定が組みやすくなります。一人ひとりに予定を確認する時間が省けるので、かなり効率的といえますね。
グループウェア導入によるメリットとは
以上のように、グループウェアはさまざまな機能が搭載されているアプリケーションソフトウェアです。 いざ自社で使用する前に、グループウェア導入によってどのようなメリットがあるのか確認していきましょう。
異なる場所で同時に作業できる
グループウェアは社内の別フロアにいる人が同時に作業できるだけでなく、自宅でテレワーク中の人、他県で 作業をする人、さらには国外にいる人まで場所や時間を超えて同時に作業することができます。
人や場所にとらわれていた今までとは違い、誰でもどこでも情報を共有できるというのは、企業を大きくするために不可欠なことになってくるかもしれません。
グループ内での情報共有の迅速化
複数人で物事を進める際、情報共有はとても大事なポイントです。長年共に仕事をしてきた仲間だったとしても、情報共有を怠ることによってプロジェクトが失敗することもあるかもしれません。
しかし、グループウェアを導入すれば、前述のようにタスク管理やプロジェクト管理以外にも共用設備の予約や勤怠まで一括して管理・共有することができ、情報共有がスムーズになります。システムが非常に充実しているため、情報インフラを手軽に作ることが可能になるのです。
従来、紙やメールを使用した情報共有が定着化していたため、いきなり情報をデータ化することに抵抗がある人もいるかもしれません。ですが、今まで不便だと感じていた情報共有システムが、グループウェアを導入することで確実にロスタイムを減らすことに繋がります。思い切って試してみることが、今後の社員や会社のためになるかもしれません。
情報漏洩のリスクを軽減させる
グループウェアを導入することで情報漏洩のリスクを軽減させることができます。
なぜなら、グループウェア内で重要書類の管理やプロジェクトの詳しい内容などをすべて管理できるので、社外へ持ち出すことがなくなるからです。従来、データを紙やUSBで管理する際には、紛失や劣化の恐れがありました。しかし、グループウェアを導入すれば社外の人にもデータ上で共有できるので、格段にリスクが減らせます。ペーパーレス化はこのようなリスク削減にも役立ちます。
ただし、一点気をつけたいのはセキュリティ面の確認です。グループウェアで情報を一括管理できるということは、万が一セキュリティがしっかりしていないとすべての情報が消滅してしまう危険性があるということです。アクセス制限機能を利用したりセキュリティ対策を強化したりすることで、自社のグループウェアの安全性を確認しておきましょう。
グループウェアの導入形態
グループウェアには大きく分けて、オンプレミス型とクラウド型の2種類の製品が存在します。2つの機能を 兼ね備えた製品もありますが、自社でどういった機能を必要としているか考えたうえで製品を選ぶようにしましょう。
オンプレミス型とは
オンプレミス型とは、サーバーやソフトウェアなどを自社で調達し、もともともっていたサーバーにインストールして使用する仕組みのことです。自社で一から運営の仕方を整えなければいけないので、技術力のあるエンジニアがいないと難しいといえます。本業として向き合っていない限り、そうした会社は少ないのではないでしょうか。
オンプレミス型のグループウェアには、複数のメリットがあります。
まず1点目はセキュリティ面です。自社で仕組みを作るので、他社が提供しているクラウドを使用するより格段にセキュリティは強化されます。モバイルアクセスもできないので、重要なデータが多い企業やセキュリティを第一に考えたい企業はオンプレミス型をおすすめします。
2点目は、社内ネットワークのみで運用できることです。他社からの提供の場合、基本的にインターネット環境がないと使用しづらくなります。しかし、オンプレミス型は社内ネットワーク上で行うので、インターネット環境に左右されずに使用できるのです。万が一ネットワーク上に問題が生じたとしても、オンプレミス型であれば心配する必要がありません。
3点目は、自社に合った機能を搭載できるところです。一から自社で仕組みを作ることで、必要な機能をすべて搭載することができます。
また、一度作り上げたグループウェアに随時必要となった機能を搭載できるので、自社だけのグループウェアが完成します。もともとシステムをもっている企業においては連携も可能なので、効率的にグループウェアを作成できるでしょう。
このように利点が多く存在するオンプレミス型ですが、外出先での使用が難しく社内での活動が多い企業には適していません。個人情報を多く扱うバックオフィス型の企業や、従業員数の多い大手IT企業などに適しているといえます。
クラウド型とは
クラウド型とは、インターネット上で他社から提供されたシステムを利用する仕組みのことです。自社で用意 すべきことは何もないので、インターネット環境さえ整っていれば当日からでも利用することができます。
クラウド型もメリットはいくつかあります。1つ目は、何より費用が安く済むことです。他社のシステムを利用するため、初期費用無料で使用できる製品もあります。また、従業員の人数によって月額料金が変わる製品は多く、1人50円〜提供している企業もあります。かなり求めやすい価格なので、中小企業であればクラウド型が使用しやすいでしょう。
2つ目は、時間や場所に関係なく使用できるところです。インターネット環境があれば、社内社外を問わずに使用することができます。パソコン・スマートフォンどちらでもアクセスできるので、わざわざパソコンを持ち歩く必要がありません。クラウド型はテレワークでも対応できるので、今後多くの企業で必要とされるでしょう。
3点目は、導入するまでに時間がかからないところです。すでに出来上がったシステムを導入するので、アカウント登録など行えばすぐに使用できます。システム構築をする必要がないのは、手間がかからなくていいですね。
クラウド型においてもメリットは多くありますが、オンプレミス型に比べてセキュリティ面が弱いというデメリットがあります。社外での使用が多く利便性を重視する企業や、出来るだけ早く低コストで利用したい中小企業にはクラウド型が適しているといえるでしょう。
まとめ
今回はグループウェアの主な機能やメリットをご紹介してきました。グループウェアの導入事例をみると作業効率が上がり、高い成果を上げている企業も少なくありません。
しかし、グループウェアを導入する前に確認すべき点がいくつかあります。まず、自社にはどのような機能が必要か意見をまとめることです。オンプレミス型とクラウド型でも大きく機能は違いますが、製品によっても得意とする機能は違います。自社にとって何が1番適切なのかしっかりと意見をまとめたうえで、グループウェアを選定するようにしましょう。
また、コスト面も事前に確認しましょう。クラウド型は比較的費用がかからないとお伝えしましたが、必要な機能や従業員数によっては費用がかさむ場合もあります。機能性と費用のバランスを考えたうえで選定することをおすすめします。
グループウェアにはメリットが多くありますが、もちろんデメリットもあります。情報共有がスムーズに行えていない部署やペーパーレス化を促進したい企業は、ぜひグループウェアの導入を検討してみてください。無料で資料をダウンロードできる製品も多いので、概要を確認したうえで一度試してみましょう。